Feb 18, 2011

卒業旅行の協議は、インターネットを活用すると便利です

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●豪快だが我慢比べになると…
 虎ファンにとっては嫌な負け方だった。
 5日の中日戦は、相手先発・岩田の低めに集める丁寧な投球の前に7回4安打無得点。救援の浅尾、河原にも抑えられ、九回裏に小林宏が小田にサヨナラヒットを許して負けた。昨年、阪神は中日に9勝13敗2分け。1ゲーム差で優勝を逃したのは、ナゴヤドームで2勝10敗と大きく負け越したからだ。
 今季は開幕2カード目にナゴヤドームで中日と対戦。1勝1敗1分けで終えたが、この日は前カードの横浜戦3連戦で計41安打、26得点と打ちまくった打線は沈黙した。
 貧打の中日は昨年も1―0で決まった試合は6勝1敗(阪神は2勝1敗)。我慢比べには自信を持っている。「それは投手陣がいいからだとみんな言うが、野手の集中力も違います」と言うのは評論家の得津高宏氏だ。
「中日は強力打線ではない。落合監督はそれを前提にキャンプから無駄のない厳しい練習をしている。選手もシーズンで接戦が多いことを承知している。一球、一プレーに対する集中力が高い。12球団一といわれる長時間練習でもダラけている選手は皆無です。0―0や1―1という試合展開はまさに中日ペース。今季5度目のサヨナラ勝ちは、選手が負ける気がしないからでしょう。逆に今の阪神は超攻撃型のチーム。この日のような試合展開になると苦しい」
 昨年の阪神は打率.290、740得点。この数字はいずれもリーグトップ。得点と失点(640)の差はプラス100だった。
 一方の中日は539得点で521失点。その差はたったの18。得失点差がこれだけあっても阪神は優勝できないのだから野球下手なのだ。
 三塁すら踏めずに零封された真弓監督は「今日はタイミングが合っていなかった。本当にいい投球をされた」と言ったが、相手を褒めているだけでは情けない。
 飛ばないボールになった今季、阪神は広いナゴヤドームで、またしてもカモにされるのではないか。

▽ナゴヤドーム=2万7378人(中日4勝2敗1分)
阪神000 000 000―0
中日000 000 001X―1
勝:河原1勝2敗 敗:小林宏4敗

▽沖縄セルラー那覇=1万6475人(広島6勝1敗)
広島021 010 002―6
横浜000 000 300―3
勝:バリントン8勝3敗 S:サファテ1勝1敗18S 敗:小林太1勝1敗
本:岩本3号

(日刊ゲンダイ2011年7月6日掲載)

●ウラディミール・バレンティン(ヤクルト・外野手)
 4―4で迎えた九回2死一、三塁。カウント1ボール2ストライク。追い込まれたバレンティンは、気持ちバットを短く持った。直前にフォークボールを大ファウルしていたが、本塁打は捨て、タイムリー狙いに切り替えた。4球目。同じフォークをとらえると、打球は左翼前に落ちるサヨナラ打。3時間54分の激闘を締めくくったのは、大不振にあえいでいた助っ人だった。
「最後のチャンスをもらって、それを生かせてホッとしている。最高だよ」
 リーグ戦再開後、前日までに放った安打は本塁打の1本だけ。打率はわずか.036。打席で球種を絞り込めず、迷いが生じた。思い切りの良さが鳴りを潜めていた。
 この日も、サヨナラ打を放つまで4タコ。しかも九回表には、右翼の守備で脇谷の平凡なフライを落球する大チョンボを犯していた。打っても守っても足を引っ張った。エラーを犯した時点で交代させられても不思議ではなかった。それでも小川監督はバレンティンに託した。小川監督は事もなげにこう言った。
「(広島戦での)ホームランで変わってくれるかなと思ってたけど、なかなか変わらなかった。でもサヨナラ安打でホッとしていると思う。気分も変わるので、また明日から期待したい」
 監督の信頼が揺るがなかったのは、これまでの積み重ねがあったからこそだろう。片言の日本語を操り、陽気な性格でチームに溶け込んだ。練習にもひたむきに取り組んだ。その姿勢がナインに愛されたカリビアンだったが、不振が続いて徐々に元気を失っていた。
 愛する妻を残しての「単身赴任」。慣れない環境だけに、疲労や寂しさが募ってもおかしくない。大好物の焼き肉も、なかなか箸が進まなかったという。周囲の支えもあった。裏方や選手が気を使って食事に誘い、慰めることもあった。
 チームスローガンは「心をひとつに」。負け試合をひっくり返したのは、全員野球のたまものだ。これで貯金は今季最多の10。何より、この日の勝ちを導いたのは、選手を信頼し、我慢に我慢を重ねた小川監督の「忍耐力」「寛容力」ではなかったか。

(日刊ゲンダイ2011年7月6日掲載)

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